シーピー化成株式会社

環境負荷低減に向けた
3つのチャレンジ

おいしさの未来のために。

容器メーカーの社会的責任は、製品の安定供給と食の安全、そして環境負荷低減のすべてをかなえることだと考えています。
これらを実現してこそ、シーピー化成が掲げる「おいしさの未来」を広げていくことができるのです。
ここではサステナビリティ特集として、最新の取り組みや実績についてお伝えします。

シーピー化成
資源循環3ヵ年ロードマップ

シーピー化成は、事業活動や製品である食品容器を通じて、
持続可能な循環型社会を構築するために「3R+Renewable(再生可能資源への代替)」を基本原則とし、
2021年度からの3ヵ年計画を策定しました。
世界的な環境保全活動が行われているなか、
当社も環境に配慮した素材・製品・生産技術に注力し、皆様の信頼を高め、企業価値の向上に努めてまいります。

テーマ
方針
実績(〜2020年度)
2022年度(経過報告)
中長期目標(2023年度)
  • CHALLENGE 1REDUCE

  • CHALLENGE 2RENEWABLE

  • CHALLENGE 3REUSE &
    RECYCLE

CHALLENGE 1REDUCE

省資源化の推進と
廃棄物の削減

生産技術の開発と
製品の軽量化・薄肉化を
推進する。

  • 軽量な発泡新素材の開発
  • 技術開発による成形性
    向上と薄肉化の推進

平均出荷重量
3.1%増加

容器素材別の
平均出荷重量を
(2019年度比)

5%以上削減

CHALLENGE 2RENEWABLE

環境負荷低減に
寄与する
技術・製品開発

バイオマスプラスチックを
用いた製品開発を
推進する。

  • 2020年2月「CP Bio」
    シリーズ発売
  • バイオマスプラスチックを
    使用した新素材の開発

2023年 4月までに
219アイテムを上市

500アイテム超の

「CP Bio」
シリーズを発売

CHALLENGE 3REUSE & RECYCLE

廃棄物の
再利用・再資源化

工程内端材の再利用を
継続して推進する。

産業廃棄物リサイクル率の
向上を目指す。

  • 工程内端材の再利用
    100%継続達成
  • 産業廃棄物
    リサイクル率93%

工程内端材の再利用
100%継続達成

2022年度
産業廃棄物リサイクル率
90%

各種ケミカルリサイクルの
実施・実装検証を開始

工程内端材の再利用
100%継続達成

産業廃棄物リサイクル率
95%以上を達成

使用済み食品容器の
効率的な
リサイクル方法の
検討

REDUCE

プラスチックの使用量削減。軽量化への挑戦。

当社では、ワンウェイプラスチックを2030年までに累積25%削減するという国の目標に基づき、省資源化の推進と廃棄物の削減に取り組んでいます。その具体的な取り組みのひとつが軽量新素材の開発。容器の軽量化はプラスチックの使用量、つまりはCO2排出量の削減につながるため、長年にわたって軽量化を推進してきました。当社の多くの製品に自社開発の低発泡素材「BF」や、より軽量である高発泡素材の「TN」を使用しています。今後も引き続き、さらなる軽量化のため、樹脂の特性と生産における諸条件をかけあわせ新たな素材開発に挑戦してまいります。

両立が難しい薄さと成形性。極限を超えたより高度な技術開発へ。

プラスチック削減のためのもうひとつの重要な取り組みが、成形性の向上と薄肉化の推進です。食品容器として「安全・安心」を守ることのできる最適なスペックを維持するため成形技術により樹脂の厚みをコントロールし、より薄く・軽い原反を使用しつつも強度を確保しています。安全性を落とすことなく薄さと強度の両立を図ることは、決して容易なことではありませんが、技術革新に取り組み続けた結果、現在の製品はこの両立の極限にまで達していると自負しています。しかし私たちは現状に満足して手を止めることはありません。斬新で緻密な形状設計や工夫、設備開発、高水準の特殊成形技術を駆使し、部門を超えた連携によって薄肉化と成形性の向上をさらに追求してまいります。

シーピー化成
資源循環3ヵ年ロードマップ

テーマ
省資源化の推進と廃棄物の削減
方針
生産技術の開発と製品の
軽量化・薄肉化を推進する。
2020年度
実績
  • 軽量な発泡新素材の開発
  • 技術開発による成形性向上と薄肉化の推進
2022年度
経過報告

平均出荷重量3.1%増加

2023年度までに
中長期目標

容器素材別の平均出荷重量を
5%以上削減

RENEWABLE

CO2排出削減に貢献するバイオマスプラスチック開発の道のり。

当社では、植物などの再生可能な有機資源から作るバイオマスプラスチックを用いた新素材の開発を、2018年頃から進めてきました。バイオマスプラスチックは、石油資源の使用削減はもちろん、「植物由来の原料によって燃焼してもトータルのCO2排出量は変わらない」とするカーボンニュートラルの考えも加わり、使用済み容器の焼却などによるCO2排出削減に貢献できます。
およそ1年半を要した開発期間においては、様々なバイオマスプラスチックの検証から、シート押出条件の変更、各プラスチックの配合割合など、多方面から検証を行い、いかにスペックを落とさずに製品化できるかの試行錯誤の連続でした。その成果である新素材「バイオBF」が2020年に完成。現在では様々な用途の製品に使用し、ラインナップを拡充しています。

「CP Bio」シリーズのアイテムを拡充し、新たな素材開発にも歩みを進める。

このバイオマスプラスチックを配合した「バイオBF」由来の「CP Bio」シリーズをさらに当社の主力カテゴリーへと押し上げるために、「2023年度までに500アイテム上市する」というマイルストーンの実現に向けた取り組みを推進しています。本年は、バイオマスPET樹脂を一部配合した「バイオPET」を開発しました。また本年度中にはペットボトルを回収・再生したリサイクルPET素材による製品開発も予定しています。バイオマスプラスチックや再生プラスチックには、コスト・供給能力・回収や分別など、普及までにまだたくさんのハードルがあります。こうした課題にも果敢に取り組み、「CP Bio」シリーズ、再生プラスチックをさらに進化、発展させてまいります。

シーピー化成
資源循環3ヵ年ロードマップ

テーマ
環境負荷低減に寄与する
技術・製品開発
方針
バイオマスプラスチックを用いた
製品開発を推進する。
2020年度
実績
  • 2020年2月「CP Bio」シリーズ発売
  • バイオマスプラスチックを使用した新素材の開発
2022年度
経過報告

2023年4月までに219アイテムを上市

2023年度までに
中長期目標

500アイテム超の「CP Bio」シリーズを発売

REUSE & RECYCLE

工程内端材のリサイクル率100%継続と、産業廃棄物リサイクル率95%に向けて。

廃棄物などを原材料やエネルギー源として有効活用するリサイクルは、容器メーカーとして必須の取り組みです。プレス機で成形品をカットして1枚ずつの容器にする際、端材が生じますが、この端材を粉砕し元の素材に戻すというリサイクルを自社内で完結できることで、100%継続を実現しています。また、産業廃棄物のリサイクル率を95%以上にするという目標に対し、2020~2021年度は90%程度にとどまりました。主な要因として、バリューチェーン上での廃棄物のリサイクルが限界に達したことがあると考えています。
今後、最終処分する廃棄物の中から新たなリサイクル対象物を抽出し、リサイクルに伴うコストバランスを考慮しながら、産業廃棄物リサイクル率95%に近づけてまいります。

使用済みプラスチック容器の資源循環に向けケミカルリサイクル実装への挑戦。

当社ではプラスチックの資源循環を経営課題として掲げ、プラスチックを化学的に分解し、 製品の原料などに再利用する「ケミカルリサイクル」の社会実装に取り組んでいます。使用済みプラスチック食品容器のリサイクルは、食品残渣の付着やプラスチック素材別の分別・回収ルートの構築・コストなど、多くの課題があり実現が非常に困難でした。しかしながら、当社はケミカルリサイクルこそが資源循環に最も適した手法であると考え、ケミカルリサイクルを軸に取り組みを推進しています。現在すでに回収を行っているポリスチレン系容器のリサイクルのため、PSジャパン株式会社と共同で回収から再原料化までのスキーム構築を進めています。また、これまで熱回収せざるを得なかったプラスチックについてリサイクル技術の社会実装を行うべく、株式会社アールプラスジャパンへの出資を行い、使用済みプラスチックの効率的な再資源化技術開発支援・実装に向けた取り組みを行っています。

シーピー化成
資源循環3ヵ年ロードマップ

テーマ
廃棄物の再利用・再資源化
方針
工程内端材の再利用を継続して
推進する。
産業廃棄物リサイクル率の向上を目指す。
2020年度
実績
  • 工程内端材の再利用100%継続達成
  • 産業廃棄物リサイクル率93%
2022年度
経過報告
  • 工程内端材の再利用
    100%継続達成
  • 2022年度産業廃棄物リサイクル率
    90%
  • 各種ケミカルリサイクルの
    実施・実装検証を開始
2023年度までに
中長期目標
  • 工程内端材の再利用
    100%継続達成
  • 産業廃棄物リサイクル率
    95%以上を達成
  • 使用済み食品容器の効率的なリサイクル方法の検討