シーピー化成株式会社

リサイクルの取り組み

当社は、生産活動と製品が及ぼす環境負荷を低減するため、社内外でリサイクルを推進しています。自社独自の回収システムを構築し、社会に送り出した食品容器を地域のお客様や流通業者、環境創造企業と協力し、可能な限りリサイクルしています。

使用済み食品容器のリサイクル

3つのリサイクル手法

ケミカルリサイクル

使用済み食品容器を化学的に分解し、再利用

ケミカルリサイクルには様々な方法が存在しています。マテリアルリサイクルに比べ、分別などの前処理工程が比較的簡易な一方で、技術的・経済的なハードルが高く、また回収における地理的な制約も存在します。当社ではケミカルリサイクルが今後の資源循環に最も適切な手法であると考え、一部手法の実用をしているほか、将来的なシステム実装に向けた取り組みを行っています。

原料・モノマー化

適切な温度や圧力条件のもと、触媒などを通してプラスチックを化学的に分解し、モノマーやさらにその前段階の原料に戻して再利用する手法です。

株式会社アールプラスジャパンへの出資

当社は2020年11月、使用済みプラスチックの効率的な再資源化技術開発支援、実装に取り組む「株式会社アールプラスジャパン」へ資本参画を行いました。同社のケミカルリサイクル技術は、分別や洗浄が困難であることなどを理由にこれまでサーマルリサイクルせざるを得なかったプラスチックの再利用を可能とします。また、基礎原料まで変換するため様々な原料を得ることができるほか、リサイクルループが小さく環境負荷低減効果も大きいリサイクル技術です。
2022年7月現在、業界の垣根を越えた40社が参画しており、新たなプラスチックの資源循環に向け活動しています。

PSジャパン株式会社との取り組み

2021年度より「PSジャパン株式会社」とポリスチレンのケミカルリサイクルについて、実装に向けた取り組みを開始しました。同社が既に発表している使用済みポリスチレンのケミカルリサイクル実証化設備の建設に伴い、当社が使用済み食品容器の提供や再生した原料の検証を行い、同社のケミカルリサイクルの実証に協力するものです。

コークス炉化学原料化

使用済み食品容器をコークス炉で熱分解して一部を炭化水素油に還元し、精製して合成樹脂を作り、原料として利用しています。2013年から「日本製鉄株式会社」にて処理をスタートしています。

参考資料 : 日本製鉄株式会社

ガス化

使用済み食品容器をガス化炉で高温高圧の条件下に置き、ガス化する手法です。水素・二酸化炭素が取り出されます。水素はアンモニアの原料となり、肥料や樹脂の原料となります。2021年度より関東圏において処理をスタートしています。

マテリアルリサイクル

使用済み食品容器を溶融し、繊維や成形品に再利用

使用済み食品容器を溶かし、もう一度プラスチック原料やプラスチック製品に再生するのがマテリアルリサイクルです。回収された食品容器は、選別、破砕、溶融され、再生プラスチック原料となり繊維や成形品のベンチやリサイクルボックスなどになります。

サーマルリサイクル

使用済み食品容器を固形燃料にし、熱エネルギーとして再利用

使用済み食品容器を燃焼させて熱エネルギーを回収するのが、サーマルリサイクルです。廃プラスチックと古紙類を原料にRPF(固形燃料)を作り、代替化石燃料とし、熱エネルギーは、発電や温水プールなどに活用されています。

端材のリサイクル
当社は製品の基材となるシート原反を自社開発している強みを活かし、成形品から発生する端材を社内リサイクル工場で再利用原料に加工しています。